日本酒の世界は栄枯盛衰。年ごとに地図が塗り変わっていく。「菊姫」といえば北陸の横綱的酒蔵ではあったのだが、伝説的なストーリーだけが一人歩きをしていてその酒質について真正面から論じられることは少なかったのではないかと思う。
これは菊姫の中でも廉価版の「淳」。ラベルにあった我酔欲眠という李白の詩につられて買ってしまった。
味は正直言って×(バッテン)。日本酒とは思えないほどの匂い、臭み。どれほど高級な酒を造っていようと、その同じ造り手がたとえ廉価版とはいえこんな酒を出していいものだろうか。これで2200円くらい(だったかな?)。ブランドがなければ1500円でも売れるかどうか。
あーあ、また料理酒が一本増えてしまった。残念ながら今夜は菊姫ブランドの終焉を感じた夜でありました。
11月26日追記
一ヶ月ほど経って飲みなおしてみたら意外といい酒になっていた。開けたてより少し時間を置いたほうが酒は落ち着く。これは臭みが減って芯が出てきた感じ。ちょっと見直した。