ブルーモスクと高さを競うように対峙して建っているのがアヤソフィア(聖ソフィア寺院)。しかし完成はこちらのほうが千年以上古く西暦537年。しかもドームの高さも直径もこちらのほうが大きい。ギリシャ正教の大本山だったものが後にイスラム教のモスクに改修され、現在は博物館となっている。
ブルーモスクが青のイズニックタイルで装飾されていたのに対し、こちらは金のモザイク。聖母子の背景など黄色く見えている部分はすべて金。おそらくタイルに金泥を塗ったものと思われるが、オイルランプに頼っていた当時、金の輝きは今以上に絶大だったに違いない。この金の使い方は日本の琳派やアールヌーボーを思い起こさせる。