今読んでいる本、池澤夏樹「マシアス・ギリの失脚」。南の海に浮かぶ美しい島を舞台に繰り広げられる神話的な物語。旧日本軍をめぐる戦後の現代史のようでもあり、また国家論のようでもある。しかしそうしたストーリーもさることながら研ぎ澄まされた文章が何より心地良い。 忙しいときに限ってこういう本にはまってしまうのだ。テストをひかえた受験生と同じか?