2007年04月18日

高田渡読本2

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    「漣」
 ♪ 漣とぼくはいる
    二人でいる
    野原に座っている
    空を見上げている
    見えるものはみんな人のものだよ
    うんと漣はいう

    親のぼくも頭が弱いが
    どうやら息子の漣も似ているらしい

    見えないものは ぼくらのものだよ
    うん
    腹へったか
    腹へった
              詩/高田渡

 小柄な体にヒゲだらけの顔。風貌は老人のようだが歌いだすと声は驚くほど野太い。ギターは控え目ながら一音一音がくっきりと響き、すみずみまで神経が行き届いている。たとえれば背骨が真っ直ぐにとおった音楽。そして歌の合い間の語りは志ん生の落語そっくり(かなり聞いていたのではなかろうか)。
 彼の歌は一曲が短い。ちょうど俳句のように現実を歌いながらもいつのまにかするりと現実をすり抜けていく。目には見えない大切なものを目に見えるもの(歌)にして伝えたかったんだな。
 「高田渡読本」では前掲の詩を含めて6篇の詩に僕の写真を添えていただいた。

投稿 : shuzo MARUTA : 2007年04月18日 23:40
コメント

渡ムックのご紹介、ありがとうございます。
発売から4日で増刷が決まりました。
地味な本なので、2000部も売れれば上等と思っていたのですが、意外な反応です。
ただ、昔のことを書いてもらったので、記憶違いがいろいろありそう。いずれ、訂正の告知でもしなければと思っています。

それにしても、「漣」はいいですねえ。
丸田さんは経過をご存じだけれど、これにさしかえたのはまさしく怪我の功名。

コメント by: 浜野酩酊 : 2007年04月20日 12:21

こちらこそ写真を使っていただいてありがとうございます。まことに光栄の至りです。増刷もめでたいですね。
写真もそれほど邪魔にはなってないようで安心しました。

ところでマンダラでの豊田勇造・高田渡ライブはビデオに撮ってありました。1999年です。それと1992年の時のライブはDATで録音しています。いずれ貴重な資料になるのではないかと思っています。

コメント by: shuzo MARUTA : 2007年04月21日 02:01

1992の録音は、シールズレコードあたりに持ち込めば、CD化の可能性もありますね。
ま、内容次第ではありますが…。
ビデオも、DVDに焼いて持ち歩いて、自分を含め、いろいろな人に見せることができるようになるといいなと思います。

コメント by: 浜野酩酊 : 2007年04月21日 07:00

ビデオはアナログの8ミリビデオなので画質はそれなりです。DATのほうは機械が壊れてしまって聞くことができません。なんともはや。メディアの変遷は激しいものがあります。
どちらも相当量あるので早めに整理してDVDなりハードディスクなりにコピーしておきたいと思っているんですが、
ただ技術的な知識も装置もないのでどうしたものかと考えている次第です。

コメント by: shuzo MARUTA : 2007年04月22日 14:30