2007年09月30日

三井の寿

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 焼酎ブームがいまだに続いているようで、どこの酒屋へ行っても日本酒のコーナーは縮小気味。南九州や沖縄の酒が好まれるのはこれも温暖化の影響か?
 こうした環境の変化の中で日本酒の世界も少しづつ変化してきているようだ。吟醸、大吟醸といった華やかで贅沢な酒造りから地道に足元を見つめた酒造りへ。ひとことで言えば普通でおいしい酒ということになるが実はこれが難しい。焼き物でも「普通にいいもの」を作るには高度な、しかも幅広い技術の蓄積が必要なのだ。
 この「三井の寿」は通常の純米酒ではなく廉価版。米は70%精白でアルコール度数も若干低い。ワイン流に表現すればミディアムボディといったところ。ただ骨格がしっかりしているところはさすが。廉価版といっても手抜きをしていない。値段は二千円弱。価格破壊の嵐の中で名門蔵といえども生き残っていかねばならず。これは相当な企業努力と言えるのではなかろうか。信頼できます。

投稿 : shuzo MARUTA : 2007年09月30日 23:40
コメント

「三井の寿」私も大好きです。17、8年前に出逢って以来、仰る通り信頼して呑んできました。テイストは違いますが「〆張鶴」「明鏡止水」と共に信頼出来る酒だと思います。

 確かに難しいですね、信頼(品質)を落とさず、価格は安価に。。更に手抜きはしない、否、名門蔵故、手抜きなど出来ない。意地みたいなものですかね?

コメント by: モーカン : 2007年10月02日 12:14

10月にはいってめっきり涼しくなってきました。いよいよ日本酒の季節ですね。夏場の疲れを癒しながら静かに楽しみたいものです。
ただ酒造りをする人たちにとっては冬の時代(季節だけではなく)でしょうから厳しいと思います。技術、伝統が絶えないことを祈りたいです。

コメント by: shuzo MARUTA : 2007年10月03日 03:12