三島での個展の最終日、車で10分ほどの柿田川湧水池へ行ってきた。地元の人達の話では近年湧水量が極端に減っているらしい。実際に見ても確かに拍子抜けするほど少ない。市内の楽寿園という有料の公園でも池の水が干上がっていた。
原因はいろいろあるだろうが先ず富士山の降雪量の減少。それから山麓の工業団地。この影響は大きいだろう。それと近郊での人口増加も考えられる。三島からは横浜、東京へ新幹線通勤という手があるのだ。高層マンションだって建設中だった。
かつて日本は水の国と呼ばれ、水と安全はタダとさえ言われていたが、その二つとももはや危うい。ペットボトルの水とガソリン、いったいどちらが高いかな?砂漠の産油国の話ではないのに。
水泉園は三島市の中心部、白滝公園という湧水池の脇にある古いレトロなうなぎ店。写真は1900円のうな重。身のしまり、脂ののりも程よい。辛口のたれが特徴で、ボリュームも飲んだ後にはこのくらいがちょうどいい。湧き水で冷やしているという瓶ビールがこれまた結構。ここは食事というよりは空いている時にのんびりと飲みに行くというのがいいかもしれない。
懐かしいテレビドラマが再放送されている。タイトルからは香港アクション映画のようだが、実はれっきとした西部劇。主演はデビッド・キャラダイン。
最初に見たのは30年ほど前だったか。中国でカンフーの修行を積んだ主人公が、気短かで荒っぽいアメリカ西部の男たちを相手に東洋の知恵とカンフーで立ち向かっていくという異色ストーリー。作られたのはベトナム戦争の後。60年代のカウンターカルチャーの中で禅がブームになっていた頃か。歴史は繰り返す。イラク戦争の泥沼の中で同じドラマを見る。毎回何人ものブッシュが出てくる。ケリーはケイン(主人公)になれるかな???
日本テレビ、毎週木曜日深夜(金曜日早朝)放送。
最高気温が40度だなんて、いったいどこの国の話かと思う。年々気温が上昇しているのは明らかだ。笑っている場合ではない。エアコンのおかげで今のところ犠牲者は少ないが、エアコンが普及していないフランスでは昨年夏の熱波による死者が15000人。何らかの事情でもし停電なんてことになればいったいどうなることか。そろそろ熱帯型のライフスタイルを真剣に考えるべきだろう。
そこで提案。
1.7月、8月の二ヶ月間を全部国民の休日とする。
2.夏の野外スポーツを廃止。(もちろん高校野球も廃止)
冗談と思われるかもしれないが、このくらいのことはすぐに現実になるかも。
小俣夫妻は富士山をはさんで三島市とはちょうど反対側の富士吉田市在住。日曜日のギャラリーコンサートには二人で来てくれて、バッハからオリジナル曲までたっぷり演奏してくれた。音楽のエッセンスに満ちたひととき。聴衆の皆さんにも大好評だったようで、メデタシ、メデタシ。アリガタシ。
帰り際にはうなぎ屋でお礼かたがたの打ち上げ。初めて食べた三島のうなぎ。某有名店ではなかったがなるほどと納得。うなぎ特有のヌルヌルした油っぽさがなく身も皮もさっくり。これはどうやら湧き水(硬水)に秘密があるらしい。会期中にあと2回くらいは食べてみたい。
三島の町を歩いてみて驚いた。市内のあちこちに湧き水があって池から川となって流れている。富士山からの伏流水。近くの柿田川の湧水群は有名だが町中でもこれだけ豊富に湧き出ている。湧き水のそばには祠があり公園があり社ともなっていて、水をめぐる散歩が楽しい。
写真はオープニングの宴に出された手作りのサバの押し寿司。海も近いんだな。お見事。
個展の搬入のため箱根を越えて三島まで。今回は準備期間が短いにもかかわらずテーマを欲張りすぎたため、収拾がつかなくなるのではないかと思っていたが、そこはディスプレイの妙。廊主原田さんのおかげでなんとか展覧会らしくなってきた。ちょっとだけ安心。しかし反省点は多い。
ギャラリーのビルの入り口にツバメが巣を作っていた。雛が順調に育っているもよう。
18日(日)午後5時から会場にてギャラリーコンサート。笛の演奏家オマタタツロウさんのミニライブです。入場無料です。
西鉄ライオンズがなくなって以来プロ野球には興味がなくなっているのだが、最近のナベツネの姿はかのブッシュ、コイズミのミニコピーを見ているようでおもしろい。1年前だったらイラク侵略のどさくさにまぎれて同じ手法で強行できたかもしれないが今となっては無理だろう。
「たかがイラク」「たかがアフガニスタン」。コイズミにいたっては広告コピーのようなワンフレーズで人をごまかせると思っている。「たかが国民」なんだな。
差別を生むのは無知とそこからくる恐怖心。知らない相手のことは知ろうと努力すればいいのに、逆に差別してしまう。学ぶことより差別するほうが安易だから。自分の力を過信して威勢のいいことを言っている人間こそ、実は臆病な小心者なのだ。そのうえ怠け者。
おごれる者は久しからず。早晩化けの皮がはがれる面々だろうが、そうは言ってもその間に流れる血と犠牲のなんと大きなことか。困った老人たちだ。
写真は昨日の夕方。雷とにわか雨。夏らしくていい。
明け方の4時、まだ暗いうちに最初に鳴きだすのがうぐいす。といってもまだ正調ではなくて発声練習中といった声なのが微笑ましい。いろんな声音で鳴くカラスがやってくるのはそのあと。羽音も鳴き声もけたたましい。
今回もあいかわらずあわただしく、明日からの本焼きでようやく終わる。はたして結果はどうなることやら。
今朝9時、ようやく窯詰め終了。水浴びしてからビール。今日も暑くなりそうだ。
昨日は窯を焚いているわけでもないのに36℃。こんな気温は初めて。厳しい暑さなどという表現ではものたりない。これは非常事態だ。これからは夏の過ごし方を本気で考えないといけないだろう。
梅雨とは思えないほどの快適な日が続く。湿度が低いので土の乾きも速い。
相模湾ではカマスが獲れはじめたようで値段も安い。これは水カマスという種類で体長が20数センチ。小ぶりなので開いて干物にすることが多い。買ってきた写真のカマス、ワタを出して塩をふり、さてこれからどうしようかと思案中。先ずは塩焼きかな。
今読んでいる本、池澤夏樹「マシアス・ギリの失脚」。南の海に浮かぶ美しい島を舞台に繰り広げられる神話的な物語。旧日本軍をめぐる戦後の現代史のようでもあり、また国家論のようでもある。しかしそうしたストーリーもさることながら研ぎ澄まされた文章が何より心地良い。
忙しいときに限ってこういう本にはまってしまうのだ。テストをひかえた受験生と同じか?
9.11ではなくて7.11。テロではなくて選挙。暮らしのことも世の中のことも自分の意志を表現するにはなんといってもこれしかないので絶対に棄権はできない。21世紀、この国が住み易くなるのか住み難くなるのか。7月11日、天下分け目の「セブン・イレブン・ジャパン」なのだ。