台風のような低気圧が去り、秋空が戻ってきた。海は適度に荒れていてサーファー日和。日が落ちてからもまだ海に入っている人たちがいた。
待ちに待った秋晴れの一日。乾いた南風の中には微かに金木犀の甘い香りも含まれている。秋だ。
天気が良かったのでじっとしていられず、午後遅くなってから海岸までサイクリング。夏が過ぎて海の色もだいぶ澄んできた。砂浜のゴミも減っている。波打ち際に打ち上げられていたのがハコフグの骨、というか殻。亀の甲羅のようにすべて六角形でできている。みごとな造形。刺身が美味とのこと。
天気の変わりが目まぐるしい。朝は晴れていたのに午後からは急に暗くなってパラポラと降りだす始末。湿度が高いので雨が降ると梅雨に逆戻りしたような気がしてくる。
写真は小田原城のお濠で撮ったもの。水面が風をうけて揺れているだけだがよく見るとその中でいくつもの目が消滅を繰り返している。
羊毛と紡ぎの専門誌SPINNUTS(スピナッツ)。最新号の特集は伊藤久仁子さんの敷物。トワイニングという技法が写真と図解で解説してあるので門外漢にも分かりやすい。しかも写真の横には糸の現物がホッチキスで留められていてこれ以上ないリアリティーがある。発行は京都のスピンハウスポンタという羊毛の輸入、卸屋さん。ホームページがありました、こちら。
2001年9月11日。あれからもう5年が過ぎた。いろんなことがありすぎてどう整理すればいいのか、、、。子供のころに思い描いた21世紀はこんなではなかったのに。世界は確実に愚かな方向へ向かっている。ギャングとヤクザ者が支配する世の中(いつの時代もそうか?)。鉄腕アトムはどこにもいない。
ボブ・ディランの新作「モダン・タイムズ」も5年ぶりのアルバム。全体がゆるい作りになっていて懐かしさを誘うが歌詞は激しい。
♪ 喋ったりしていない、ただ歩いているだけ
苦悩に満ちたこのくたびれ果てた世の中を
・・・
喋ったりしていない、ただ歩いているだけ
あの夜からというものずっと歩いている ♪
「Ain't Talkin' 」 対訳:中川五郎
古き良き「モダン・タイムズ」への郷愁か、あるいはこれから年老いてゆく合衆国への愛情と絶望か。とにかくボロボロになるまで聴きつづける愛聴盤となりそうだ。
気温34度。暑い一日だった。夏の最後の悪あがきか。明日からは涼しくなりそう。
この暑さで霜がおりるわけはない。これはコモンセージ。長寿のハーブといわれるほど薬効があるらしい。一株くらい欲しいな。
パセリ、セージ、ローズマリー、タイム。サイモンとガーファンクルの「スカボロ・フェアー」は知っていてもハーブの名前と形と香りはいまだに覚えられない。これはローズマリー。渋沢(秦野市)にある知り合いのフランス料理店の前で見かけたもの。残念ながら店は休み。土曜日に休みとはどういうことだろう。「問題の多い料理店」の異名を持つ店だけにちょっと心配。
ホームページがありました。「ぶらっすりー千元屋」。単なる午後休みだったみたい。
午後から雨。気温も下がり薄着では寒いくらい。あれほど暑かった夏も過ぎてしまえばすぐに記憶のかなたへと消えていく。
近くの弁天池では蓮も見ごろを過ぎている。花の数より蓮の実のほうが多い。
月曜日に横浜へ行ってきた。新城市(愛知県)で焼き物を作っているHさんの個展。会場の大壷に生けられたツルウメモドキの鮮やかな黄。前日に山で採ってきたらしい。大都市の中で際立つ自然の息吹。焼き物も野山の石ころのように荒々しく自由だ。
雨あがりの夕暮れ、町のほうへ走っていたら視界がひらけた先に虹が見えた。海岸に出てもっとよく見ようと思ったらこんなときに限って赤信号の連続。信号待ちの間にもみるみる色は薄れていき海岸線に着いたときにはすでに雲の中に消えていた。地震の後に虹。そしてこれからは台風のシーズン。お手柔らかに頼みます。