SCSI(スカジー)は難しい。デスクトップにハードディスクを増設しようと思い一日中四苦八苦したあげく結局あきらめた。もともと入っているのがSCSIハードディスクなので以前使っていたSCSIディスクを追加してみようと思ったのだが、、、。無駄な思い付きだった。IDナンバー、ターミネーターなど一つ一つ確認しながら設置した。電源を入れ、フォーマット。ところがそのあとの書き込みがうまくいかない。何度やってもダメ。しまいにはパソコンがかたまってしまった。暑い中で骨折り損のなんとやら。むなしい一日。
昼過ぎに電話のベル。プルルル、、、
「はい、丸田です。」
「あー、こちら品川警察です。私、刑事課の田中みのるですが、丸田秀三さん、本人ですか?」
「あ、はい。」(な、何ごと?ドキッ!)
「OO銀行とXX銀行に口座を持ってますね?」
「はい。」
「実は詐欺グループを摘発したんですが、彼らの持ち物の中からあなた名義の預金通帳が2冊出てきたんですよ。それぞれ1000万ほどの残金があるんですが、これについて心当たりがありますか?」
「いや、ありません。」(そんなおカネ、あるわけないだろ。でもあったらうれしいけど)
「一応盗難にあってないか確かめてくれませんか?」
「はい。」といって引出しをガチャガチャ探したら二つとも出てきた。
「通帳もカードもあります。」
「そうですか。やはり彼らが偽造したもののようですね。振り込め詐欺の入金口座に使われていたようですね。個人情報を盗んで簡単に作られてしまうんですよ。最近公共料金の領収書などがポストから盗まれたようなことはありませんか?」
「さあ、ちょっとわかりませんが。」
「そうですか。それでは一応この二つの口座については銀行協会を通じて凍結処理をしてもらいます。千代田区丸の内1−3−1全国銀行協会 電話は0505-532-7053です。私のほうからFAXを流しておきます。」
「よろしくお願いします。」
5分ほどしてまた電話。プルルル、、、
今度は女性の声
「こちらは全国銀行協会です。わたくし近藤と申します。さきほど品川警察からFAXが送られてきまして、お客様名義の銀行口座の凍結を依頼されました。つきましてはお客様のこの2行以外の銀行口座についても数日の間利用を停止していただいて調査したいと思います。」
「????」
「これ以上被害が出ないようにするためにどうかご協力ください。このほかに現在お取引のある金融機関は、、、」
「あの、すいませんが、全国銀行協会の近藤さんでしたね。」
「はい。」
「東京なのに電話番号が0505で始まるのはどうしてですか?」
「こちらはインターネット回線を利用してますのでこの番号です。」
「わかりました。こちらから折り返しかけなおします。」
インターネットで調べたら全国銀行協会は確かにあった。住所も同じ。ただ電話番号は違っていた。電話したら今日は土曜日でお休み。やはりそういうことか。
品川警察署にも電話してみた。
「こちらの刑事課に田中みのるというものはおりません。」とのこと。
「最近この手のオレオレが増えてるんですよ。」だって。
今日は今年一番の暑さ。午後4時でも気温がまだ35度あった。小田原では観測史上最も高い36度以上に達したとか。温暖化の原因が二酸化炭素だけだとは思えないがそれはともかく夏の気温が年々上がっているのは確か。生活を根本から考え直す時期に来ている。
日が落ちてから自転車に乗るのが最近は日課になっている。風はまだ生暖かいが走れば快適。野山には花はなく夏草が茂るばかり。夕暮れ時の草原には昼間の炎熱をやり過ごした安堵感が漂っている。
カメラメーカーの得意な色はそのロゴカラーに表れていて、たとえばニコンは薄い青。これは島国の湿気を帯びた青空。キヤノンはオレンジ。これは人肌に適していて人間のドキュメントに向いている。富士は緑で植物などの静物が得意だということ。ただオリンパスのディープ・ブルーあるいはコバルト・ブルー、これは不思議だ。こんな空は日本にはない。
サクラ(コニカ)は一足先にミノルタのカメラ部門と統合しソニーの傘下にはいっている。これにはドイツのカール・ツァイスも参加しているので日独同盟といったところ。ただ色に関しては不安が残る。というのもサクラはフジやコダックのような写真のスタンダードとして使えるフィルムを作り出せなかった。したがってミノルタのカメラ技術、ツァイスのレンズ、そしてソニーの資本と条件はそろっているが将来においてもナンバー3の座は変わらないのではなかろうか。
キヤノンの相方はコダックだろうな。コダクローム、エクタクローム、トライXなど20世紀という写真の時代を支えてきたフィルムのかずかず。アメリカ製造業の黄金時代。ここに蓄えられたノウハウは簡単に越えられるようなものではないのだ。吸収、合併、提携など形はどうでもいい、中国企業にさらわれる前に早く動いて欲しい。
理想的な組み合わせを考えれば、まずニコンはフジと組んでもらいたい。信頼性の高いニコンの技術にフジの色が加わればそれこそ鬼に金棒、天下無敵間違いなしなのだ。花鳥風月を愛でるにふさわしい和魂和才のヤマトゴゴロ連合。すでにフジの一眼レフ(Sシリーズ)はニコンのボディーを流用しているが協力体制はまったく不十分。ニコンの皆さん、プライドをちょっとだけ捨ててフジと仲良くしてください。
デジタルカメラメーカーも今後はさらに再編、淘汰が進んでいくと思われるがその中で軸となるのが実は従来のフィルムメーカーではないかと考えている。フジ、コダック、サクラというフィルムメーカーが蓄えてきた写真の色彩に関する豊富なノウハウ。これが貴重な経営資源になると思うのだ。
ニコンもキヤノンもカメラの機能(メカ)に関しては申し分ない。これについては開発者に素直に敬意を表したいと思う。写真との関わり方を大きく変えてくれたし便利な時代になったものだ。ただ唯一の不満が色なのだな。
メカは数値で測ることができるので目標も立てやすいが色は感覚的な部分が多く単純な数値化だけでは通用しない。それよりむしろ長年にわたる人々の感動の蓄積といったもの(それは文化とよんでもいいかもしれない)が必要になってくるのだな。カメラメーカーの技術者にそこまで要求するのは酷かとも思うが。
キヤノンのデジカメについていえばすべてにおいて優等生的。発色に関してもニコンより安定感がある。ただし色彩のレンジは狭いと思う。音にたとえれば重低音と超高音がカットされたような音。マイルドで聞きやすいが感動を味わうことは少ない。一応何を撮っても破たんがないので「お仕事カメラ」としては最適だが趣味の道具としてはもの足りないものを感じてしまう。
二日続けて霧が出ている。こんなことは珍しい。
デジタルカメラが従来のフィルムカメラと違うのはカメラの中にフィルムの機能を内蔵していることにある。以前はカメラのメカだけを高めていれば良かったものがデジタルの時代になってからはフィルムのノウハウまでも要求されるようになったのだ。カメラメーカーはこれに一番とまどったに違いない。とりわけニコンはモノクロ時代の成功体験が大きすぎて色彩の研究は進んでなかったように思う。ニコンのデジカメにいつも感じるのは色彩に関するポリシーのなさ。真面目な技術者集団にとってこれは最も不得意な分野なのだろう。
夜のイタチの姿を写真に撮ろうとフラッシュをたいたのだが写ったのは二つの目だけ。しかもピンボケで光量も足りない。こういう場面ではカメラの性能がはっきりと出てくる。今使っているオリンパスのE−300は発色に関しては面白いのだがそれ以外のカメラとしての基本性能では少々時代遅れ。たとえばオートフォーカスの精度と速さ、露出やホワイトバランスの精度、ストロボチャージの速さなどどこをとっても甘い。そういう点ではニコン、キヤノンの2大メーカーには一日の長がある。そろそろカメラも替えどきか。