homeotukimi 2002年3月


前月へ次月へ

 浅草の帰りには銀座の「Kajima」へ寄り、前田光彦展を見てきた。竹を切って積み重ね湾曲した壁にした作品。さまざまな大きさの竹を通ってきた光が豊かなグラデーションを作り出し、やわらかくて静かな空間になっていた。

2002/3/31




My Back Pages

 今日は浅草でうたの会。出演は上野茂都、ひがしのひとし、古川豪、三上寛、中山ラビ。なつかしい人から新しい人まで盛りだくさんのプログラム。日本語のうたをたっぷり聴いてきた。
 「My Back Pages」はボブ・ディランの曲だが70年代にはキース・ジャレットがピアノでカバーし、最近では真心ブラザースも歌っていた。今夜は最後にラビさんが自分の歌詞で歌った。しなやかで力靭かった。

2002/3/30




山吹

 朝からどしゃぶり。ほとんど台風か集中豪雨並だ。こんな日はどうも活動が鈍る。10日ほどハードスケジュールが続いたのでここらでしっかり休む事にした。
 写真は数日前に山北町で撮ったもの。道のうえに覆い被さるように勢いよく咲いていた。花はもちろん一重。花入れに生けたい。

2002/3/29




7日目

 本体アーチのレンガを2重に積み、レンガ作業は終了。このあとアーチの上に耐火モルタルとセメントがわずかに入っている砂を5センチほどの厚さで載せていく。なんとこれですべての作業が終了。わずか7日間で完成してしまった。
 内部の構造に比べると外観はちょっと硬い印象を受けるが、これが現代の職人の美学なのだろう。実際の性能がどんなものかが楽しみ。

2002/3/28




6日目

 燃焼室のアーチの上に窯本体のアーチをかける型枠が出来たところ。レンガの間に詰めるのは耐火モルタルという一種の粘土。セメントとは違い接着力がないのでアーチの重量がかかる足の部分のレンガの積み方には工夫がありそう。
 今日は昼過ぎに本焼き終了。これで今週は本焼き2回目。こちらもハードスケジュール。
 花冷えのする雨の中、桜が散りはじめた。かわって咲き始めたのが山吹。これも好きな花のひとつ。

2002/3/27




5日目

 燃焼室のアーチが完成。これが窯のエンジン部分だ。奥の四角い窓が薪の投入口。ここで燃えた炎が手前の焼成室に向けて吹き上がってくる。窯本体に比べると燃焼室が大きいように感じるが、まあ高性能エンジンを2基積んだ双発のプロペラ機といったところだろう。速そう。

2002/3/26




4日目

 床面までは古いレンガを使い、それから上は新しいレンガを積んである。見えているアーチはたきぐちの部分。ベニヤ板と木で型枠を作り、その上にアーチ用のテーパーのかかったレンガを仮積みしているところ。焼成室のアーチはこの上にまた直角に乗る事になる。
 それにしても仕事が速い。設計図もなくどんどん積み上げられていく。プロの頭の中にはレンガ1丁分の長さを基準としたプランがもうすっかり出来上がっているのだろう。

2002/3/25




3日目

 夜になって現場へ行ったらすでに床面ができていた。早い。中央のベニヤ板の下には炎道への抜け穴ができている。手前と奥の2ヵ所のたきぐちのロストルも見える。
 今日は来客があったので久しぶりに大掃除をした。しかしとても全部は手が回らず、お粗末なところを見られてしまった。
 目の前のゴミがなくなると急に家の中が寒くなった気がする。でもこれから夏に向けてこの体制を何とか維持せねば。
 今夜からまた本焼き。

2002/3/24




2日目

 耐火煉瓦を5段ほど積んでこの状態。これは実際にはまだ窯の床下部分。右下が煙突の方向。煙突は以前のものをそのまま使う。中央の2本の溝は炎道。左下と右上の部分2箇所がたきぐちになる。
 窯の床下部分は普段めったに見る事ができないが、ここが実は最も重要なところ。プロの技をしっかりと見ておきたい。

2002/3/23




土台

 はじめにコンクリートの土台を作る。丸く見えているのは取り壊した丸窯の土台。今回は角窯になるのでコンクリートを足す。赤い糸が四隅に下りているがここが外壁の角。これを目安に煉瓦を積んでいく。
 今日はここまで。帰りに山北町を通ったら、雨の夜に桜が満開だった。JR山北線の線路沿いに延々と桜が植えられていて今が満開。ライトアップされていたので傘をさして歩いてきた。山北は桜の町なのだ。
 家に帰ってからは素焼き。忙しいことになってきた。

2002/3/22




 先日焼いた薪窯を取り壊すことになった。これはオーナーであるS先生の判断。
 丸窯の三方焚きという板谷波山の窯を小さくしたようなデザインだが、設計・製作は益子?のT氏。残念ながらこれまで一度も気持のいい窯焼きができなかった。
 明日からは瀬戸の窯つき師が来て新しい窯を築くことになっている。今月中には完成予定なので、その間、製作過程をできるだけ詳しくレポートします。乞うご期待。


2002/3/21




夜桜再び

 午後4時過ぎに本焼き終了。8時前に昨日のお寺へもう一度出かけた。今夜は三脚を立てて写真を撮ったが、デジカメではやはりこのくらいが限界。空には三日月の影に土星が隠れる土星食。
 今回だけ写真をひとまわり大きく載せてみた。

2002/3/20




夜桜

 近くのお寺の境内にあるしだれ桜が満開。夜はライトアップしてくれるので毎年出かける。今年は樹勢よく花も見事。夜はまだ冷えるので花見には向かないが、そのぶん静かでいい。
 今夜から本焼き。湯豆腐や干物で一杯やりながら朝まで過ごすことになりそう。

2002/3/19




ぐいのみ

 先日の薪窯で焼いたものだが、家に持ち帰ってよく見たらこれもまあいいかァと思えてきた。
 小さな湯のみくらいの大きさがあるのでどっしりとして手にもよくなじむ。飲み口の厚ぼったいのはまだ改良の余地があるが、これはこれで真冬の寒い時期などにはむしろホッとできていいかもしれない。焼酎のお湯割りにもいいかも。
 久しぶりに陶器らしい陶器が焼けたような気がする。

2002/3/18




山うど

 採りたての今年の初物。生のまま皮をむいてスライスして食べた。やはり酢味噌が合う。サクッとした食感。かすかな苦味と共に清涼感がひろがる。
 パソコンの調子が悪くてどうも落ち着かない。ハードディスクを全部きれいにするかそれとも予備のパソコンを導入するか。ウーン、ちょっぴり憂鬱。

2002/3/17




窯出し

 朝から窯出し。結果は予想通り。というか予想以上のものはなかったというべきか。出てくるのはいつもどおりの自分のつたないかたち。だいたい窯に頼ろうなんて考えるところが甘い。
 焼きあがりの器の写真を載せようと思っていたのだが予定変更。窯の内部がよほど面白いのでこちらにした。これは半球形(ドーム形)の窯の天井部分。これまで10回近く焼いているのでそろそろいい色になってきている。

2002/3/16




倒炎

 穴窯が炎の自然な流れにそった窯だとすると、倒炎式の窯は人間の技術で炎をねじ伏せて焼く窯だといえる。おおまかな構造を書くと、たきぐちで燃える火は一旦窯の天井までのぼり、そこからまっさかさまに下に落ち、窯の床下を通って外の煙突へと導かれる。
 この写真は先日の薪窯の煙突から出ている炎。グニャグニャと曲げられいじめ抜かれているため、昨日の焚き火の炎と比べると羊のようにおとなしい。

2002/3/15




火炎

 一日中寝たり起きたりのぐうたら半病人生活。へちまくらぶの中の馬渕公介さんのエッセーを拾い読みしていたら、縄文土器について書かれているものがあったので、こちらもつられて一枚。
 これは焚き火の炎だが瞬間に生成する造形が見事。動き。透明感。光。熱。実体が在るようで無い、無いようで在るエネルギーのすがた。いつまでも見入っていたくなる。
 縄文が火ならば弥生は水か。もの作りにとってはどちらも魅力だが現在の私の指向はどうやら水に向かっているようだ。
 そういえば今日はお水取りの最終日。火と水が出会う儀式。

2002/3/14




 今回の薪窯は風邪の熱のため朦朧としたうちに終わった。あまり役に立てず、皆さんにご迷惑をおかけしてしまった。申し訳ない。
 温度計では1205度までしか上がらなかったが色見はほぼ良好。上下の温度差もない。これはかなり期待できそうだ。
 髪の毛からつま先まで全身煙にいぶされてスモーク状態。家に着いて風呂に入りやっと一息。そのまま熟睡。

2002/3/13





確定申告

 今年も憂鬱な時期がやってきた。一応自営業なので確定申告をしなければならない。苦手なことはつい先延ばしにしてしまうので、毎年ぎりぎりになってあわてる。しかしまあどうせ赤字は分かっているので、経費の計算も楽だろう。
 今日から薪窯。風邪で体が重いが今夜は徹夜になる。ちょいとハードだ。

2002/3/12




デジカメ

 日曜日から急にあわただしくなり更新ができなかった。ちょっと急ぎのものを頼まれた事もあり、夕方から素焼き。夜になってカメラマンのTさんが来訪。写真やカメラの話題で結局飲み明かしてしまった。
 事情によりこれまで使ってきたフジのデジカメが使えなくなり、今日(月曜日)は新しいカメラを探してまわる事になった。いろいろと迷った挙句、ニコンに決定。COOLPIX 775というもの。小さいので胸ポケットにも入るが使い勝手のほうはまだ未知数。パソコンへの取り込みかたも今までとは違うので慣れるまでは時間がかかりそう。
 岐阜高山の酒をいただいたので早速一枚。画質は、、、まあこんなものでしょう。

2002/3/10 3/11




窯詰め

 朝から窯詰め。今回はS先生をはじめ、全部で4人の作品が入っている。積み方は棚ではなくさや鉢を重ねていく。棚積みに比べると窯詰めは早く、昼過ぎには終了。
 昨夜から寝てないので家に帰ったらそのまま就寝。深夜起き出してかますの干物を焼き、やっと一杯やっているところ。ホッと一息。

2002/3/9




 来週薪窯を焚くので今日はそのための釉掛け。簡単に終わるはずがいろいろ遊んでいるうちにまた夜が明けてしまった。今回は茶碗にまで雲を入れてみた。余裕があると思うとつい余計なことまでしてしまう。焼き上がりがどうなる事か。
 これから風呂に入り、すぐに山に運んで窯詰めの予定。

2002/3/8




早桜

 2時過ぎに素焼きが終わり、寝不足のまま横浜のギャラリーへ行く。またむずかしい個展をひき受けてしまった。おかげで雪国温泉ツアーはまた夢か。
 横浜港、郵船ビル近くの街路樹の桜が早くもほぼ満開。早すぎる。それともこれは特別に早咲きの桜なのか。
 今夜になってOutlook Expressがおかしい。メール受信中のまま動かない。もしかしてまた新種のウの字かも。バスター君を入れてあるのに。憂鬱。
 そういうわけで現在メールの受信、送信ができません。ご迷惑をおかけします。(BBSは使えます)

2002/3/7




素焼き

 今夜から素焼き。窯詰めしてみたら以外に量が多く、全部出してもう一度詰め直してしまった。それでも入りきれないものがあったがしかたがない。また次回。たっぷり詰めたので時間はいつもより多く15時間くらいかけるつもり。今夜も徹夜になりそう。
 雑記帳(BBS)のタイトルのロゴをやっと入れる事が出来た。2日かかった。苦労のわりには色のバランスがいまいちだが、とりあえずは一安心。
 ご訪問お待ちしておりますゥ。

2002/3/6




割り干し

 手作りの割り干し大根をいただいたので早速あぶらげと炊いてみた。だしを濃いめにとり太白のごま油を使った。大満足。
 干物といい割り干しといい、太陽の光を浴びるとなぜこうも味が豊かになるのだろう。いっそのこと太陽工房と名前をあらためようか。
 昨日、小田急線の中でまともに咳、くしゃみを浴びてしまった。今朝から頭が重い。もしかしたらもしかして久しぶりの風邪かも。
 ところでBBSを作りました。掲示板ではなく雑記帳と呼ぶことにしました。どうぞ気安く、気軽にお使い下さい。

2002/3/5




下北沢

 夜、下北沢の「いーはとーぼ」でHさん、Iさんと待ち合わせ。ところが10年ぶりのシモキタで迷子になってしまった。似たような露地が続いていて迷路のよう。いくら歩いても「いーはとーぼ」にはたどり着けない。このままずっと迷子の私を楽しみたいとも思ったが、結局最後は人に尋ねてしまった。
 ニーナ・シモンなどを聴いてから「宮鍵」に移って一杯。本物のレトロな飲み屋でうれしくなる。それにしても自分とは違う世界の人との話しは刺激的。やはり出かけていくものだ。帰りは例によって最終。またまた午前サマでした。

2002/3/4




茶碗

 今日は茶碗の削り。ロクロで一番楽しいのが茶碗づくり。だが底の削りはちょっと難しい。出来、不出来はほとんど削りで決まるといっていい。今日は久しぶりに面白い削りができた。
 3月に入って急に身の回りが忙しくなってきた。仕事のことやら宴会やら。今から思えば2月はやはり冬眠の時期だったか。うかうかしていられない、そろそろ起き出さねば。もう春なのだ。

2002/3/3 




プラターズ

 作品を届けに久しぶりに銀座へ出た。土曜日なのに都内はいつも混んでいる。このところ車の中ではプラターズ。おかげで渋滞の中でも気分は60年代。
 新旧2種の「ゆらり」をTさんに見ていただいた。
 前作は技術的にも未熟でたどたどしい。しかし逆に自分の生(なま)の姿が出ているともいえる。新作は完成度は高いがそのぶん作品への「おもい」といったものは伝わりにくいかもしれない。
 この辺は常に議論の分かれるところ。結局、前作の方を選ばれてしまった。
 掲示板の方はいまだにデザインで悩んでおります。

2002/3/2




ぐいのみ

 ざくざくとした赤土を使ってぐいのみを挽いてみた。久しぶりの陶土は面白い。湯呑みより少し小さめでたっぷりとした形。化粧土を掛けて白く焼き上げるつもり。
 アクセスカウンターが21世紀に入ってしまったので(ありがたい)そろそろ掲示板(BBS)を作ろうと思っております。近日中に工事します。

2002/3/1

前月へotukimi次月へ


2003年  1月  2月  3月  4月  5月  6月  7月  8月  9月  10月  11月  12月


2002年  1月  2月  3月  4月  5月  6月  7月  8月  9月  10月  11月  12月


2001年  11月 12月