homeotukimi 2003年2月


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香台

 昨夜飲み過ぎたので朝から頭が重い。でも天気は良く、数日前のような寒さはないので楽。昼間はストーブなしで過ごせた。
 神具の三方をアレンジした形で勝手に香台と名づけているもの。食物を盛るのも良し、花を活けるのも良し。もちろんお香をたいても良い。しばらくシリーズで作ってみたい。

2003/2/26




自然光

 一日が過ぎるのが速い。何をしていたのかと振り返れば雑用ばかり。肝心なことは何一つ進んでいないという焦りと不安。
 午後、柔らかくなった自然光を使ってDM 用の写真を撮った。久しぶりに大型カメラを出し、フィルムをセット。息をつめて1秒のシャッターを切ったあと、梅の香りと共に大きな深呼吸が出来た。

2003/2/25




 朝から冷たい雨。今日は早朝から思いっきり薪を焚いた。杉、檜、松、桜、欅、ブナ、、。すぐに火がついてパッと燃え尽きるもの。じわじわとゆっくり燃えていくもの。樹種によってそれぞれ燃え方が違う。
 燃えっぷりがいちばん気に入ったのが桜。早くもなく遅くもなく。残った灰の姿も美しい。
 桜はスモーク(燻製)にでも使えるかと思ってとっておいたのだが、背に腹は代えられず、ではなく寒さには堪えられず、とうとう燃してしまった。

2003/2/24




タイガーバーム

 寒くなるとヒビ、アカギレがひどい。土仕事はほとんどが水仕事。そのままにしておくとひどくなるばかりで、そのうち手の指が全部テーピングだらけになってしまう。
 今までいろいろ試してみたが今年はこれ。南の国の薬がこれほど効くとは思わなかった。お薦めです。

2003/2/23




山の水

 丹沢中腹の水場。湧き水の出るところに水場が作ってあるので水汲みには楽。コックはないので当然水は流れっぱなし。夏は水を汲みに来る人で行列ができるほどだが冬場は静か。今回は50リットルほど汲んできた。これで2週間は大丈夫。

2003/2/22




アオサ

 貝殻と一緒に送られてきたのが沖縄、伊江島のアオサ。見た目も食感も岩ノリとよく似ている。沖縄ではアオサ汁というのが食卓の定番らしいがこのままで酒のつまみに最適。パリパリしていて口の中ですぐに溶け、同時に磯の香りがパーッとひろがる。海の恵みだ。

2003/2/21




貝殻

 鎌倉のOさんが赤貝の貝殻を送ってくれた。まだ十分に大きくならない稚貝の貝殻。ありがたい、これが欲しかったのだ。
 実は貝の目あとをつけるにはこの貝殻が必要。詳しく説明すると長くなるが、要するに棚板と作品の間にこの貝殻を挟む。そうするとお互いがくっつかず、さらにわずかに残っている塩分のために周りが赤く発色する。
 常滑の浜辺ではいっぱい拾えたのに湘南の海では見かけない。この貝殻も浜辺で拾ったものではなく、魚屋で買った貝の食べガラとのこと。できれば産地がどこなのか知りたいところだ。

2003/2/20




 大きな聖護院蕪をもらっていたのに忘れてそのままにしていたらすっかり萎びて小さくなっていた。ところが葉っぱの間からは花芽が出て黄色い花を咲かせている。たいした生命力。写真を撮ろうと外に出したらすぐに大きなアブまで飛んできた。
 動物だけでなく植物だって生きている。蕪も人参も玉ねぎも。米だって玄米なら発芽する。そうした無数の生命を毎日食べてニンゲンもまた生きているんだナ。
 ところでこの蕪はこのあとどうしたものか。花まで咲いちゃって。

2003/2/19 




木工

 昨日から2日かけて小型土練機を載せる台を作った。とにかくびくともしないように頑丈に作ったのでかなり重い。底にはキャスターを付けて可動式にした。
 木工は楽しい。それはすべての過程が目に見える形で着実に進んでいくから。手をかければそれがきちんと結果として現れる。
 ところが焼き物はそうはいかない。窯という手の届かない工程があるために最後にどんでん返し(悲惨な)ということがよくある。もちろんいい思いをすることもあるが極めてまれ。つまり努力と結果が正比例しないのだ。むしろ手を掛けすぎてダメにしてしまうことが多いと言った方がいいくらい。
 したがって焼き物で意識的な作品を作ろうとする人にとっては窯というのは大きな壁だ。
 さて自作の土練機台。仕上げに塗った塗料のシンナーの臭いがまだ残っていたが、設置して早速土を練ってみた。なかなかいい具合。高さもちょうどいい。上出来、大満足。

2003/2/18




 今夜は満月。夕方、近くのホームセンターへ行き屋上の駐車場に出たらこの空。晴れているのか曇りなのかはっきりしない。黒い雲はあっても雨が降りそうな気配もない。月の出は見えるかな。

2003/2/17




Touch

 砂塵の舞う砂漠の中でどこからともなく現れ、いずこかへと消えていく。クリストファー・ハーディーのタール(ハンド・ドラム)にはそんな砂漠の乾いた香りがある。
 10年ほど前に知り合って、それ以来ずっと注目している演奏家。日本人の奥さんと「Chris&Shoko」としてクラシックや現代音楽の曲を演奏するかたわら、独自の活動も続けている。
 「Touch」は彼の最新作。繊細なパーカッションの魅力が十分に味わえて気に入っている。ただし渡辺香津美(G)の参加する2曲については??
 勝手な願いだけれど、今後はさらに人工的な曲や音楽などにとらわれることなく、いつの日か一陣の風となり、海や空や野山を天真爛漫と吹きすぎて欲しいと思っている。

2003/2/14




温泉水

 毎朝飲んでいる紅茶が今朝は妙にまずくて飲めなかった。長年の習慣なのでこれは水のせいだとすぐに分かった。冬に入ってからは水道水をそのまま使っていたのだ。雨が少ないこの時期は夏よりも水道水の質が悪くなるのは道理。
 鹿児島の温泉水というのがあったのでそれでいれかえてみたら味が一変した。この違いは大きい。
 不精せずにヒマを見つけてまた山の水を汲みに行かなくては。

2003/2/11




 窯の内部をちょっと改造したので炎の出がだいぶ良くなった。おまけにガスの消費量も少なくて済みそう。今回はすきっとした気持ちのいい窯焚きができた。あとは焼きあがりが問題だが、さてどうなることか。

2003/2/10



拾得

 京都には拾得というライブハウスがある。古い土蔵を改造したところで、すでに30年の歴史をもつ。中に入れば木と石と漆喰に囲まれた手作り感あふれる70年代的空間。傍らには畳席まである。
 豊田勇造の最新作はこの拾得での3日間のライブを収めた記念CD「振り返るには早すぎる」。
 音質や曲のつなぎなど編集には苦労したようで、初めはそんなたどたどしさが気になっていたが、今ではすっかり愛聴盤になっている。東京などで歌う時よりいくぶんテンポが遅いのか、妙に気を張ったところもなく、落ち着いている。地に足の付いた、という表現がぴったり。これがホームグラウンドの強み、拾得の音なのだろう。
 ジャケット写真は吉田ルイ子さん。全編に流れるのはブルースのフィーリングだ。
 こんなライブハウスが残っている町に住むというのはどんな気分なのだろう。ここを訪れるたびに観光地とは違う京都の「街」としての底力を感じる。

2003/2/9




雑木林

 近くの雑木林も次々と切り崩されポツリポツリと孤島のようになっている。市街化調整区域だったはずなのに、いつのまにかブルドーザーが入り宅地となっていく。都市計画っていうのはいったい何なんだろう。
 夜に入って雨。降り始めの雨音がポキンポキンと木琴のような音を立てていた。

2003/2/8




満開

 久しぶりに近くを散歩したら梅畑の梅がすでに満開。冷えた空気の中で甘い香りがうれしい。毎年のことながら梅の花には励まされる。春はもう近い。

2003/2/7




夕暮れ

 土練機を片付けた後に4mの長さの鉄パイプを組んで棚を作った。これで仕事の効率は格段に良くなるはず。ただしこの棚がまたゴミの保管場所にならないよう気をつけなければ。ダメな物は未練なくどんどん捨てる。これからはこの方針でやっていこう。
 写真は今日の箱根の夕暮れ。

2003/2/6




BMW

 先日はじめてBMWに乗せてもらった。ただし助手席に30分ほど。
 バブルの頃は「六本木のカローラ」とまでいわれていたBMWだが、今まで全く縁がなかった。
 しなやかで繊細な乗り心地。五感で感じるものがすべてバランス良く統一されている。
 モノ造りには明確なある一線があって、それは「努力」だけではなかなか越えることができない。感覚的な冴えや性向というのは段階的に少しずつ向上できるものではなく、人が生まれつき持っているか、もしくはある時期に瞬間的に獲得できるようなものではないかと感じることがある。

2003/2/5




源泉

 温泉が好き。それも源泉がいい。ところが源泉の湯に入る機会は箱根でも意外と少なくて、たいていは循環式の沸かし湯、つまり温泉入浴施設というべきもの。こういうのはファミリーレストランと同じで面白くない。
 写真の湯は先々週に新年会で行った湯本の増富旅館。もちろん源泉。すぐ隣りは福住楼。
 温泉旅館ではなくもっと手軽に源泉を味わうには共同湯がいい。箱根でのお薦めは泉質では塔ノ沢の上湯が一番。ただし設備は古い。次は宮ノ下の太閤湯。大平台の姫之湯は設備は新しいが泉質は落ちる。

2003/2/3




Star Dust

 LPレコードにはいくつもの版があって、それぞれ音が違う(らしい)。確かに以前輸入盤と国内盤を聞き比べてみて音の違いに愕然とした記憶がある(もちろん輸入盤の方が良かった)。
 これはマイルスの「スケッチ・オブ・スペイン」だが米COLUMBIAのステレオ盤。この店には他にモノラル盤もあった。モノラルを聴いたのは初めてだが楽器の音に芯があり力強い。もちろん演奏がすばらしいせいもあるが、どちらも捨てがたい。
 ここは阿佐ヶ谷、北口駅前の「Star Dust」。いまどき珍しいハードなジャズ喫茶(バー)。店の女主人とは熊本以来30年ぶりか。ビアグラスなどの焼き物を使ってもらえることになった。

2003/2/1

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